ケアワーカー(介護福祉士)

ケアワーカー(介護福祉士)の仕事

急速に高齢化が進んでいる現代において、ますます需要が高まっている介護福祉士は近年注目されている職業の一つといってよいでしょう。

介護福祉士は、寝たきりや認知症などといった要介護者の排泄や洗面、食事や入浴などの身体介護を行なう仕事です。利用者の要介護度によっては直接身体に触れる介護は行わず、掃除や食事の支度、買い物など、あくまでも利用者の自立を支援する目的で生活援助を行なうこともあります。

このように、介護福祉士はその専門的な知識や技術を駆使して、利用者一人ひとりに応じた介護サービスを提供しており、その時々の状況に応じた動きを求められます。

利用者の要介護度や症状、目的に応じてさまざまな施設があるため、就職先の選択肢が多いのも特徴の一つです。例えば、夜勤をすることができない人はデイサービス、逆に夜勤に入って積極的に稼ぎたい人は介護老人福祉施設など、自身のワークライフバランスに沿った働き方を実現しやすい職種であるといえるでしょう。

ケアワーカー(介護福祉士)になるには?

介護の世界にはたくさんの資格がありますが、そのなかでも介護福祉士は唯一の国家資格であり、介護現場のプロフェッショナルといえます。

そんな介護福祉士の資格を取得するには、

①実務経験などの条件を満たしたうえで国家試験に合格する

②大学や専門学校などの介護福祉士養成施設を卒業する

という2つのルートが一般的です。

従来、②では国家試験を受けることなく資格を取得することができましたが、2022年度以降は①と同じく国家試験に合格しなければ資格を取得できないことになっています。

ただし、2017〜2021年度に卒業した者には移行期間としての措置がとられるため、5年間の期限付きで介護福祉士の資格が与えられます。この5年間の間に国家試験に合格する、もしくは5年間勤続すれば正式に資格が認められることになるのです。

以下は、直近5年間における介護福祉士国家試験の合格率をまとめたもので、5年間の平均合格率は71.54%となっています。

実施年度回数合格率
2018年第30回70.8%
2019年第31回73.7%
2020年第32回69.9%
2021年第33回71.0%
2022年第34回72.3%

介護福祉士国家試験の難易度を判断するために、ほかの福祉系資格の合格率を見てみると、2021年の合格率は、社会福祉士29.3%、介護支援専門員23.3%、精神保健福祉士64.2%、保育士20.0%となっています。

このことから、ほかの福祉系資格と比べると介護福祉士国家試験の難易度は低いといえるでしょう。

必要な資格

前述した「①実務経験などの条件を満たしたうえで国家試験に合格する」ルートの場合3年以上の実務経験が必要ですが、それだけでは介護福祉士の受験資格を満たすことができません。

3年間の実務経験と合わせて「実務者研修」もしくは「介護職員基礎研修+喀痰吸引等研修」が必要なのです。

「介護職員基礎研修」はすでに廃止された制度で、その後身として生まれたのが「実務者研修」です。実務者研修には「喀痰吸引等研修」が含まれていますが、介護職員基礎研修には含まれていないため、介護職員基礎研修の修了者は、追加で喀痰吸引等研修を修了しなければ介護福祉士の受験資格を満たすことはできません。

前述した国家試験の基準と同じく、介護業界では制度の見直しや変更が頻繁に行われるため注意しておきましょう。

専門的な学校・学科はあるの?

介護福祉士について学ぶには、専門学校や短大の介護福祉学科、また大学の社会福祉学科・介護コースなどがあります。

※学科の名称等については各学校で異なる場合があります。

専門学校や短大では2〜3年をかけて実践的な知識や技術を習得し、介護現場での即戦力となるための力を付けることができます。早く介護福祉士の国家試験を受験し、現場で活躍したいという人におすすめです。

一方、大学の場合は知識や理論、または研究を中心としたカリキュラムが組まれています。介護福祉士だけでなく社会福祉全般について学ぶことができるため、介護福祉士として現場で働くことだけではなく、相談員や医療ソーシャルワーカーなど職業選択の幅が広がるでしょう。

ケアワーカー(介護福祉士)の年収・給与・収入

介護職員の収入は、介護福祉士の資格を持っているかどうかで大きく変わります。

厚生労働省のデータによると、介護施設のなかで比較的給与が高い介護老人福祉施設の平均給与月額は、無資格者で30万1760円、介護福祉士有資格者で36万1890円となっています。

両者の差は月額6万130円と大きく、年収にすると72万1560円の差です。

また、介護系の資格同士で比べてみると「介護職員初任者研修」の平均給与月額は33万2390円、「実務者研修」の平均給与月額は32万5230円となっており、やはり介護福祉士の方が約3万円ほど月収が高い傾向にあります。

参照:[厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」(175ページ)](https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/20/dl/r02kekka.pdf)

介護職員としての収入を上げたいのなら、介護福祉士の資格は必須レベルといってよいでしょう。また、介護福祉士を所有していればケアマネージャーなどの受験資格を満たすことができるため、介護職員としてのさらなるキャリアアップが見込めます。

参考までに同データから介護福祉士と介護支援専門員(ケアマネージャー)の収入を比べてみると、前者の平均給与月額は36万1890円、後者の平均給与月額は41万1830円となっています。両者の差は月額4万9440円と大きく、年収にすると59万9280円の差です。

このように、介護業界は資格の取得状況が確実にキャリアアップや収入の増加に結びつく構造となっており、これを介護職のキャリアパスといいます。

ケアワーカー(介護福祉士)の社会のニーズ・将来性・まとめ

西暦2025年以降は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となります。日本が超高齢化社会になることにより引き起こされるさまざまな問題を総称したのが、「2025年問題」です。

厚生労働省の試算では、2025年以降の後期高齢者数は約2,200万人にものぼるとのことで、国民の4人に1人が75歳以上という世界でも類を見ない超高齢化社会に突入するとのことです。

当然ながら高齢化が進むにつれて、介護福祉士のニーズは益々高まっていくことが予想されます。

具体的には、2025年の高齢者数から計算すると約243万人の介護職員が必要になることがわかっていますが、2019年時点での介護職員の数は211万人となっており、このままでは約32万人の介護人材が不足するると試算されているのです。

このように、介護業界の人材不足は今後も解消される見込みが少なく、圧倒的な売り手市場である現在の状況がしばらく続くことが予想されます。

一方で、収入の面に関しては、介護職員の給料のもとになっている介護報酬は国が決定していることから、急速に介護職員の収入が上がるかというとそうではないでしょう。

ただ、介護人材の不足を解消するには介護職の給与改善は必須事項と考えられ、ここ数年で実施されている処遇改善加算や特定処遇改善加算、岸田首相が就任時に表明した賃上げ政策のような施策が今後も実施される可能性は高いと予想されます。

昨今の介護業界ではICTやインカム、センサーや介護ロボットなどのデジタル化による効率化や、外国人労働者の受け入れなどで人材不足を解消しようとする動きがあります。

このように、介護業界は時代の変化の真っ只中に立たされているため、柔軟で多様な働き方に対応できる介護福祉士が求められています。

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