日本語教師

新型コロナ感染症の影響で一時的な減少に転じはしたものの、日本に住む外国人の数は増加の傾向をたどっています。留学生や労働者など立場や目的は異なりますが、彼らに日本語の理解が必要であることに変わりはありません。

日本語教師は、そのような外国人を対象として日本語を教える職業です。しかし、単純に語学としての日本語を教えるだけでなく、日本で暮らすうえで必要な文化や価値観についても伝える役割を担います。

それを正しく行なうには、日本語教師が日本語や日本の文化について深い知識を持つだけでなく、相手の人々や国についても造詣を深め、相互理解が深まるように工夫を凝らすことが大切です。

日本語教師の仕事内容や、就職の方法、心構えなどについて、詳しく見ていきましょう。

日本語教師の仕事

日本語教師の役割は日本語を母国語としない外国人へ向け、日本語や日本の文化を教えることです。

教える相手の立場や目的は多岐にわたり、留学生や就学生、労働者、定住者などさまざまです。日本への理解度や、日本語の習得度などもそれぞれ異なるので、日本語教師は、教わる側の立場を思いやり、適切な教育内容を考えることも大切です。

日本語教師が教えるのは日本語だけではありません。日本の文化や風土、暮らし、価値観、習慣など日本で暮らすうえで必要な事柄を、相手に理解できるように教育していきます。

相手は日本人と習慣も考え方も異なる人々なので、時には考え方のすれ違いや、理解し合えない部分も生じる可能性があります。それを乗り越え、お互いが理解し合えるように導くのも日本語教師の大切な役割です。

日本語教師は日本の文化を外国人にしっかり伝えられるよう、自国に対する深い知識を学ぶとともに、相手の国についても造詣を深め、相互理解が成立するよう努める必要があります。このような国際交流を深める役割も、日本語教師は担っているのです。

日本語を教える場合、その活動の主たるものは日本語の授業です。ただしその授業のスタイルも、日本の学校のような集団授業だけでなく、個別授業を担当することもあります。

当然授業をする際は、授業中ばかりが活動の場ではなく、授業の前段階となる計画も立案しなければいけません。相手のレベルや目的を把握し、どのような目標に向かい、どういった学習内容を行なうかを策定します。このような日本語習得のための計画策定を「コースデザイン」と呼びます。

なお授業で用いる教材は、学校が用意する場合もあれば、日本語教師の側が作成することもあります。

コースデザインが完成したら、カリキュラムに沿って具体的な授業の準備を行ないます。必要事項を淡々と教えるだけでなく、生徒が有意義に、楽しく授業に取り組めるような内容を組み込むことがポイントです。そのためにゲームやグループワークを導入するなど、さまざまな工夫が必要になるでしょう。

生徒が授業を理解しているか、取り残されている生徒はいないか、追加フォローしてあげることはないかなど、生徒の日本語習得度や日本語に対する思いなどもフォローしなければいけません。

そのほか宿題の確認やテストの作成、採点など通常の学校教師のような業務を行なうことはもちろん、常勤で働く教師の場合は、学校の運営に関わる業務も担当することがあります。

勤務地は国内の日本語学校や、大学の日本語教育センター、国際交流団体の施設に加え、海外へ赴き、日本語学校で教鞭をとることもあります。

普段話している日本語だから、教えるのは簡単という発想は誤りです。むしろ、相手のことを理解し、日本についての知識も深めたうえで、多くの工夫を凝らして日本語を伝えていく努力が、日本語教師には求められます。

日本語教師になるには?

現状では、日本語教師になるための特定の免許や資格はありません。ただし、当然日本語への浅い知識しかない場合は、日本語教師を務めることはできません。

日本語、日本文化への理解を深め、同時に教える相手の文化や価値観も学ばない限りは、日本語の教育は成立しないでしょう。さらに教師である以上、日本語の知識だけでなく「教える技術」も身につける必要があります。

日本語教師になる方法として、大学で開設されている日本語教員養成課程を修了することや、民間の日本語教師養成講座を420時間以上受講するなどの方法が挙げられます。

また、公益財団法人日本国際教育支援協会が実施する「日本語教育能力検定試験」に合格するなどして、日本語教育の知識と指導方法を習得していくのが一般的な流れです。

必要な資格

現在、日本語教師になるために必要な、特定の資格はありません。ただし近年、日本語教師の国家資格「公認日本語教師」創設の議論が進んでいます。

国家資格が必要になれば、日本語教師になるための要件は厳しくなることが予想されます。その一方で日本語教師の社会的意義が向上し、待遇改善が行なわれる可能性も高まります。

現状では、大学で日本語教育や日本文化、教育技術を習得する方法、民間の日本語教師養成講座を420時間以上修了する方法、日本語教育能力検定試験で合格する方法のいずれかが、日本語教師になる一般的な道筋とされています。

<h4>専門的な学校・学科はあるの?<h4>

日本語教師になるための方法としては、大学で日本語教育に関する講座を履修し、単位を取得する方法が一般的です。日本語学科や国際関係学科、外国語学科などで履修できることが多いです。

日本語教師になるためには、日本だけでなく国際関係学などを通して海外の人々との関わり方を学ぶのも重要です。大学ではそのような知識を、日本語教育と同時に深めましょう。

また、専門学校のなかには日本語教師育成のカリキュラムを設定している学校もあります。そのような学校では日本語教師としての実習や、日本語教育能力検定試験合格のための知識を学ぶことも可能です。

日本語教師の年収・給与・収入

日本語教師の収入は、勤務先や雇用形態によって大きく差が生じており、一概に評価しがたい状況があります。日本語教師のキャリアとして、始めは非常勤講師として経験を積み、やがて常勤講師を狙うケースが多くを占めています。

そのため、就業したばかりは高い給与は期待できず、常勤講師となってから収入が上がるパターンが多く見られます。年収の平均金額は340万円〜420万円ほどで、一般的なサラリーマンと比較し、同等かやや少ない金額という傾向です。

ただし、年齢や就業年数が増すほど、年収がアップする傾向は見られるため、始めは高い収入が得られなくても、経験を積んでいくことで結果的に収入が上がることは見込めます。

今後、日本語教師を取り巻く国家資格などの整備が進めば、条件や収入についても改善、議論が行なわれることが予想されます。

日本語教師の社会のニーズ・将来性・まとめ

日本で暮らす外国人の数は今後も増える見通しです。特にアジア圏を中心とした外国人の労働人口は、日本国内で今後も増していくでしょう。それに伴い、日本語習得のニーズは国内でも、まだまだ高まることが予想されます。また、日本企業の海外進出が進むのに合わせ、海外でも日本語学習のニーズは高まっています。

今後外国人は、一般的な日本語だけでなく、ビジネスの舞台で通用するような日本語を求める可能性が高く、そうなると日本語教師に求められるスキルや知識も、より専門性が増していきます。そのような最新のニーズに合わせた知識や技術のアップデートも、日本語教師には求められるでしょう。

日本語は外国人からは難しい言語として認識されることが多いようです。そのようななかで彼らがいかに正しく、楽しく、有意義に日本語を習得していけるかどうかは日本語教師の手腕にかかっています。

日本の素晴らしい文化を外国人に伝えていくためにも、日本語教師はたいへん大きな役割を担っています。

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