自衛官

自衛官は防衛省・自衛隊に勤務する特別職の国家公務員です。

領土、領海、領空を守る活動や災害時の捜索、救助、医療などの対応、

海外での国際平和協力活動などを行ないます。

一般的に陸海空それぞれの自衛隊員として戦車や戦闘機に乗って国を守っています。

他にも会計科、音楽科、施設科など裏方に

所属する場合もあり、さまざまな職種がある仕事です。

多様な分野のエキスパートが活躍する職場であるため

それぞれの適性に応じて幅広く職種を選ぶことができます。

自衛官の仕事

自衛官は、どのような仕事でしょうか。

国を守るのが仕事の自衛官ですが具体的にどのような仕事をしているのか

知っている方は少ないのではないでしょうか。

基本的には、訓練をしながら以下の業務をこなしていきます。

ここではそれぞれの業務内容について紹介します。

【主要業務】

①国の防衛

日本の国民、領土、領海、領空を外部の侵略や侵犯から守ります。

島国である日本は海に囲まれているため海と空からの侵入を阻止することを

おもな目的としています。

また輸出入が盛んなためそれらを運送する海と空の安全を確保することも

大切な仕事になります。

②災害派遣

地震や火山噴火などの自然災害や火災、航空機事故などが発生したときに

都道府県知事などの要請で災害派遣されます。

目的としては、国民の安全確保や財産保護のためです。

熊本地震や東日本大震災でも派遣されており捜索救助、医療、防疫、給水、

炊き出しや入浴施設の提供などの業務についています。

③国際貢献

防衛庁が防衛省に格上げされたことで国際貢献が「付随的任務」から「本来任務」へと変更され​、​自衛隊のおもな任務として位置づけられるようになりました。平和維持のための監視業務、救助活動と捜索、医療の提供活動、民間船舶の護衛など国際平和協力活動が国際貢献として行なわれています。

【自衛官の職種】

自衛官の所属は、陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊となっています。

そのなかでそれぞれの職種に適性ごとに配置が振り分けられます。

すべてをあげるとかなりの数になるため以下に最も所属人員の多い

陸上自衛隊の職種を紹介します。

・陸上自衛隊の職種

普通科

 陸上での戦闘員。陸上自衛隊のなかで最も人員の多い科

機甲科

 戦車に乗る戦車部隊と偵察が担当の偵察部隊の2つに分けられた科 

特科

 銃火器を使用して支援攻撃を行なう野戦特科と航空機撃破を行なう高射特科の

 2つに分けられた科

航空科

 航空戦闘や航空偵察、人員や物資の輸送を行ない地上部隊を支援する科

施設科

 各種施設器材をもって障害の構成・処理・陣地の構築や整備を行なう科

情報科

 情報収集と処理を行なう科

通信科

 部隊間の指揮連絡を担当する科

武器科

 武器や車両の整備、弾薬の補給、不発弾処理の任務が担当の科

需品科

 物品の補給や給水、入浴、洗濯などを担当する後方支援の科

輸送科

 部隊の武器や補給品の輸送、交通規制などを担当する後方支援の科

化学科

 核兵器、生物兵器、化学兵器の検知や除去を担当する後方支援の科

警務科

 部隊秩序の維持を担当する科

会計科

 部隊に必要な物資の購入や隊員の給与計算など、会計業務を担当する科

衛生科

 駐屯地の医務室や自衛隊病院で傷病者の治療を担当する科

音楽科

 国際行事などの式典演奏や各自衛隊基地での演奏、

 民間ホールでのコンサートを担当する科

以上が陸上自衛隊の職種です。

ほかの海上自衛隊、航空自衛隊に関しても同じような職種が多いので参考にしてください。

自衛官になるには?

自衛官になるには、募集種目ごとに試験を受けて合格する必要があります。

募集項目は、大まかに分けて3つあります。

この3つのうちどの募集種目で自衛官になったかで将来的なポジションや

給料が変わります。

①自衛官候補生になる方法

18歳以上33歳未満までの年齢の方が対象で、試験を受けて決められた期間、自衛官となる方法です。

大きな特徴として「任期制」があげられます。

自衛官を続けるかわからない人、ほかのキャリアを選択肢として持っておきたい人におすすめの方法です。

 

②一般曹候補生になる方法

基本的に年齢制限や業務内容は、自衛官候補生と同じです。

任期がないため自衛官として長期間働くならこちらがおすすめです。

一般企業の正社員に該当するため、自衛官として本格的なキャリアを積むことになります。

 

③幹部候補生になる方法

一般大学または防衛大学校に入学して幹部候補生として入隊する方法です。

入隊したときから幹部になることが前提のため最も出世できます。

しかし防衛大学校は、超難関校のため競争率がかなり高く難しい方法となります。

必要な資格

自衛官になるために必要な資格はありません。

しかし、入隊試験があるためある程度の学力と身体能力が求められます。

普段から身体を鍛えておかないと業務についていけない可能性があるでしょう

また自衛官になれば生活隊舎(寮)で寝泊まりすることになります。

入隊してからトイレの個室以外すべて集団で行動するため

社交的に振る舞えるようにしたほうがよいでしょう。

専門的な学校・学科はあるの?

自衛官になるための専門的な学校・学科は、先述した防衛大学校があります。

幹部自衛官を目指す学校で、人文・社会科学専攻と理工学専攻の受験区分がありそれぞれ専攻できる科が異なります。全部で14学科選択できるため自分が進みたい学科があるほうを受験しましょう。

〇人文・社会科学専攻

 人間文化学科

 公共政策学科

 国際関係学科

〇理工学専攻

 応用物理学科

 応用化学科

 地球海洋学科

 電気電子工学科

 通信工学科

 情報工学科

 機能材料工学科

 機械工学科

 機械システム工学科

 航空宇宙工学科

 建設環境工学科

自衛官の年収・給与・収入

自衛官の初任給(基本給部分)は以下になります。

・自衛官候補生:130,000円

・一般曹候補生:166,000円

・幹部候補生:222,000円

一見低い支給額ですが、これ以外にも手当が支給されます。

手当については、通勤手当や扶養手当など一般的なもの以外にも自衛隊ならではの

特殊手当があるため以下に紹介します。

・乗組手当

 艦艇に乗り組む場所で勤務する場合に支給

・航海手当

 艦艇で航海する場合に支給

・航空手当

 航空業務に携わる場合に支給

・災害派遣手当

 災害派遣において活動した場合に支給

危険な現場で働く自衛隊ならではの特殊手当となっています。

初任給の金額は少ないですが国家公務員ということもあり福利厚生は充実しています。

ちなみに幹部候補生になるために入学する防衛大学校在学中にも

学生手当や期末手当などを受け取れます。

防衛大学校では、全員学生舎で生活し、服、寝具、食などが支給されるため

学生としては金銭的に好待遇です。

自衛官の社会のニーズ・将来性・まとめ

自衛官は、自衛隊が日本を守ることを目的としているためなくなることはないでしょう。

ウクライナ侵攻により日本でも国防についての見直しがされています。また大量破壊兵器の拡散やテロなどへの備えが求められています。

世界情勢の不安定さや自然災害の発生もあり、自衛隊が対応する場面が

さらに増えることも考えられます。

防衛庁が防衛省に格上げされたことからも自衛官の仕事を国が重要視していることがわかります。

自衛官は、有事の際に国と国民を守ることができる職業です。

国を守る仕事を誇れる人は多いでしょう。

自衛官になることを考えている方は、誇れる仕事であるとともに自衛官の存在意義についても考えてみるとよいでしょう。

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