高校を卒業したら大好きなゲームの仕事に就きたい。
将来はゲームディレクターになって、ゲーム制作に関わりたい。
そんな風に考えている方も多いのではないでしょうか?
「でも、ゲームディレクターになるにはどうすればいいんだろう?」
この記事では、ゲームディレクターの仕事やなり方、学べる学校などについて紹介します。
記事を見て、ゲームディレクターになるためのイメージづくりのお役に立てれば幸いです。
ゲームディレクターの仕事
ゲームディレクターは、ゲーム会社でゲームプランナーやゲームプログラマーなどの現場のスタッフをまとめ統括する仕事です。
行なう業務は、多岐にわたります。
具体的には、「ゲーム完成までのスケジュール管理」「スタッフへのアドバイス」「問題が起きたときの的確な指示出し」などです。ゲームプロデューサーやプランナーとともにゲームのアイデアを考え、制作から完成までのスケジュール計画を立てるのも仕事です。
ゲーム発売後の数値分析やゲーム制作の課題の振り返りも仕事です。
ゲームディレクターのやりがいは、3つあります。
①好きなゲームの世界で仕事ができる
ゲームディレクターのやりがいの一つは、なんといっても自分が好きなゲームの世界で仕事ができることです。
ゲームの企画段階から関わるため、自分の頭のなかに思い描く理想のゲームを形にできます。
そして、ゲームが世に出て、思わぬ評価をもらえたときには、何物にも代えがたい喜びとなるでしょう。
②ゲーム完成後の達成感
一つのゲームが完成するまでには、ゲームプランナーやゲームプログラマーだけでなく、シナリオライターやグラフィックデザイナー、サウンドクリエイターなど、さまざまなスタッフとチームを組んで仕事をすることになります。
チームでまとまり、さまざまな難局を抱えながらも完成までこぎつけたときに得られる達成感はやりがいの一つです。
③自分がつくったゲームの反応がわかる
自分がディレクションしたゲームが世に出て、そのゲームをプレイするユーザーからの反応を得られるのは、大きなやりがいです。
現在はSNS上でもユーザーの反応をすぐに見られるため、その反応がよいものであれば自信になります。
反対に、厳しい意見に触れることもありますが、次のゲームづくりへの新たな課題として学びになるので、無駄になることはありません。
次にゲームディレクターに向いている人の特徴です。
向いている人の特徴は4つあります。
①ゲームが好きな人
ゲームディレクターになるには、ゲーム好きが第一の条件としてあげられます。
ゲーム制作の現場はハードなスケジュールなので、ゲーム好きでないと乗り切れないところがあるからです。
②今までにないアイデアを持っている人
ゲームディレクターは企画を考えることも仕事なので、既存のアイデアに収まらないような新しい発想力が必要です。
そのため、今までにないアイデアを持っている人は貴重な存在となります。
将来プロデューサーになってからも、流行が変化しやすいゲーム業界で生き続けていくためには、流行に常にアンテナを張って新しい発想をつくり出すことが大事です。
③コミュニケーション能力
コミュニケーション能力が高い人も向いています。
ゲームディレクターが話しづらい人だと、チームを組んだスタッフの悩みやゲーム制作中の改善点をくみ取ることができずに、ゲーム制作ががうまく進まないからです。
普段から友だちや目上の人と話をするときに、人の話をよく聞いてうまくコミュニケーションを取れる人は適しているといえます。
④リーダーシップ
ゲームディレクターには、現場のスタッフをまとめあげるリーダーシップが必要となります。
スタッフに的確な指示を出して、ゲーム制作の進行に遅れが出ないようにしなければいけないからです。
学生時代にイベントを企画して人をまとめた経験があるような人は、向いているといえるでしょう。
ゲームディレクターになるには?
ゲームディレクターになるには、まずはゲーム開発会社に就職することが第一歩となります。
ゲーム開発に関するノウハウをもっていなければゲームディレクターとして現場で的確な指示を出せないからです。
就職は、ゲーム業界でプログラマーやデザイナーなど開発担当のスタッフになるか、プランナーとして企画担当スタッフになるかの方法があります。
ただ、ゲーム業界は大学や専門学校出身の人を採用する傾向にあるため、高校を卒業してからすぐに就職するのは、よほどの才能がない限り狭き門です。
そのため、大学や専門学校に進学して学ぶことが必要になります。
就職試験の内容は、例えばゲームプログラマーの場合、筆記試験と面接試験です。。
筆記試験では、コンピューターの知識やゲームプログラム言語、数学などの問題、面接試験では「好きなゲームや最近プレイしたゲーム」「自社のゲームのプレイ経験」「これまで困難だった出来事や克服した体験」「今後のキャリアプラン」などを問われます。
今後のキャリアプランについては、いずれゲームディレクターを目指していると伝え、そのための努力をアピールするといいでしょう。
それでもやはり高校卒業をしたら就職をしたいという方には、高卒の求人を募集している会社やゲームテスターのアルバイトを募集しているところもあるので、積極的に応募することが大事です。
専門的な学校・学科はあるの?
ゲームディレクターになるために専門的に学べる大学や専門学校がいくつかあります。
例えば大学ならメディア学科やデジタルゲーム学科です。
メディア学科では、ゲームデザインやプログラミングなどの技術やデジタル映像表現について講義や実習で実践的に学んでいきます。
デジタルゲーム学科では、最新技術を用いたゲーム開発をしたり、ゲーム制作のマネジメント能力を磨いたりします。
専門学校ならば、ゲームのすべてを学べる学科が適しています。
おもしろいゲームのアイデアを生み出すための企画書作成法や、企画書をもとにゲーム制作を行なう実践授業などがあります。
なかには、e-sportsビジネスについて学べる学科もあるので、新たなゲーム分野を学びたい方にとっては魅力的です。
ゲームディレクターの年収・給与・収入
ゲームディレクターの平均年収は、約500万円ほどです。
月収にすると、約40万円ほどになります。
他の業種より比較的収入が多い傾向にありますが、さらに収入を上げたいと考えるなら
方法が2つあります。
具体的には、下記の通りです。
①ゲームプロデューサーとして収入を上げる
ゲームディレクターとしてさらに経験を積みながら、ゲームプロデューサーに昇格するという方法があります。
ゲームプロデューサーは、平均して年収が150から350万円ほど上がるといわれているポジションです。
そのため、ゲームプロデューサーになることで収入アップが見込めるでしょう。
ゲームプロデューサーの具体的な仕事内容は、予算やスケジュール管理、外部企業との交渉、広報などです。
②独立する
会社から独立して、フリーのゲームディレクターになるという方法もあります。
ゲームディレクターとして、社内外で高い評価を得ているなら、人脈や営業力次第でフリーとしてさらなる年収アップをはかることも夢ではありません。
ただし、独立する前には、外に出てもやっていける自分だけにしかない専門性やプログラマーとしての高い能力も身につけておく必要があります。
ゲームディレクターの社会のニーズ・将来性・まとめ
家庭用ゲーム機の最新機器や関連するゲームソフトの制作は途切れることがありません。
また、近ごろは、ゲームアプリやオンラインゲーム、NFTゲーム、e-sportsなど、ゲームユーザーが世界的に増え続けている傾向にあることから、ゲームディレクターの仕事は今後もなくなることはないでしょう。
今後のゲームディレクターには、日本国内だけでなく海外のゲーム事情にも詳しい人材が求められます。
国内外のユーザーのトレンドに敏感になり、常にアンテナを張り巡らせる好奇心を養っておきましょう。
とはいえ、基本はなにより「誰も考えたことのないおもしろいゲームをつくりたい」という情熱です。
自分が好きなものをつくることが、最終的にユーザーの心を打ち、長く愛されるゲームとなる可能性を秘めています。
高校を卒業してゲームディレクターになりたいならば、経験値を積むためにまずは業界に飛び込んでみてください。
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