京都の伝統工芸品を知る(9)~京銘竹・京の色紙短冊和本帖・北山丸太~

京都には伝統的な工芸品があります。

その技術や伝統は今の時代も受け継がれており、日本はもちろん世界の人々にも大きな影響を与える存在です。

本記事では、「京もの指定工芸品」に指定されている、「京銘竹」と「京の色紙短冊和本帖」、「北山丸太」について解説していきましょう。

これら伝統工芸に今日を持っている方は、ぜひこちらを参考にしてみてください。

京銘竹について

京銘竹は、京都の気候が生み出した竹材による工芸品です。

建築や装飾品、竹工芸品など幅広い分野で活用されている竹材であり、京都だからこそ生み出すことができる美しさが魅力といわれています。

京銘竹について下記で詳しく解説します。

京銘竹の歴史

京銘竹の歴史は古く、数百年前に遡ることができると考えられています。

そもそも竹自体は原始時代に優れた素材として利用されており、日本文化の発展において重要な存在となっていました。

正倉院にも竹材から作られた楽器などが豊富に存在しているなど、竹が日本人にとって重要な存在であったことがわかります。

また平安時代には健在として利用されるようになり、農具や漁猟の道具、武器としても活用されるなど重要視されるようになりました。

室町時代頃になると茶道の文化が発展したことから、茶道具における欠かせない素材として広まりを見せるようになります。

京都の竹財における文化は江戸時代中期頃といわれており、優れた職人が京極の二条や四条周辺に多く集うようになっていったと考えられています。

日本の歴史が発展していった中心地である京都だったことからも、竹における工芸品は欠かせない存在だったのではないでしょうか。

京銘竹の特徴

京銘竹は、その名の通り京都で採取された竹材より作られている工芸品です。

古くから高い評判を得ていた京銘竹ですが、京都は竹の産地として大変優れていることでも知られています。

京都は盆地であることか夏は暑く冬は寒いといった寒暖差の大きな土地です。

また、土壌が大変肥沃でるあることからも、非常に質の高い竹を採取することが可能になります。

京銘竹は、これら竹材を加工したものになりますが、大きく分けて4つの種類が存在しています。

「白竹(しらたけ)・図面角竹(ずめんかくちく)・胡麻竹(ごまだけ)・亀甲竹(きっこうちく)」の4種類が京銘竹と呼ばれており、それぞれ幅広い分野で使用されているところが特徴です。

白竹は美しい光沢を出すように制作されることで知られており、建築用、また茶道具などにも利用されています。

京銘竹の中でも生産量が多いところも特徴でしょう。

図面角竹は、竹の切り口が四画になる特徴を持っており、飾り柱や椅子、床肌といった家具類に用いられることが多い京銘竹です。

亀甲竹は、亀の甲羅のような形に仕上げられている京銘竹で、結界など高級竹材として広く利用されています。

胡麻竹は半枯れの状態に仕上げる胡麻状の斑点が現れるところが特徴の京銘竹で、工芸品など幅広い分野で利用されている汎用性の高い工芸品です。

そのどれもが美しく、さらに可憐さも持ち合わせている京銘竹。

京都の風土と歴史、美意識が生み出した工芸品と言えるでしょう。

京の色紙短冊和本帖について

京都の伝統工芸品の中でもその美しいデザインで人気があるのが、京の色紙短冊和本帖です。

色紙とは染紙のことを指しており、屏風などに詩歌などを書き入れる場所を取ることを色紙型と呼んでいることに由来しています。

京の色紙短冊和本帖について詳しく下記で解説しましょう。

京の色紙短冊和本帖の歴史

京の色紙短冊和本帖は、文化の中心地であった京都だからこそ発展した伝統工芸のひとつです。

平安時代、すでに歌集や詩書の中に染紙を利用した装飾性を持たせたものが多かったと言われており、すでに金銀の泥紙など華やかなものが存在していたと考えられています。

現在でいう色紙や短冊などが登場したのは鎌倉時代頃だと考えられており、それらの登場とともに京の色紙短冊和本帖の文化も発展を遂げていきました。

室町時代にはすでに短冊が存在しており、狩野派や土佐派などの流れを汲んだ美しく素晴らしい金銀泥絵だったようです。

宮廷や寺院などで色紙や短冊が多く利用されていましたが、その歴史の中心地は京都でした。

そのため、金泥、金銀箔により加工など高度な技術を持っている職人はほとんどが京都で名を馳せた人物ばかりだったと言われています。

京の色紙短冊和本帖の文化と技術は現在でもしっかりと広まっており、全国の色紙・短冊の9割以上は京都で生産されているほどです。

特許庁の商標原簿に登録されている「京の色紙短冊和本帖」を手がける職人たちは、今もなお高い品質を求める一方、後継者育成に力を入れている状況です。

京の色紙短冊和本帖の特徴

京の色紙短冊和本帖には、さまざまな種類が存在しています。

ここでいう色紙は長方形の厚紙のことで、もともと和本帖は、俳句や和歌、絵画などを書き留めるために存在していました。

折手本、巻物など、京の色紙短冊和本帖にはさまざまな種類があり、上質な素材がもたらす上質な風合いと色合い、さらに装飾は芸術的です。

京の色紙短冊和本帖には、大きく分けて歌用と書画用が存在しており、それぞれに繊細な作業工程が用意されています。

専門の職人がさまざまな道具を用い、京の色紙短冊和本帖は作られていきます。

職人たちの技術の粋が詰め込まれた京の色紙短冊和本帖を、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

北山丸太について

京都では、非常に素晴らしい木材が存在しています。

その中でもとくに高い名声を誇っている伝統工芸が、北山丸太です。木肌が美しいだけでなく、変色も亀裂もない美しい木材であり幅広い分野で活躍しています。

北山丸太について詳しく下記の内容にまとめました。

北山丸太の歴史

京都の北区中川を中心とした地域で利用されている、北山丸太の歴史は室町時代頃に遡るといわれています。

同産地では伝統的な北山杉が育てられていましたが、数寄屋建築の普及や茶の湯文化の発展により北山丸太としての需要が増えてきたことが転記だったと考えられているようです。

その美しく独特な光沢が特徴であり、床の間の床柱などを中心に活用され発展していきます。

見えない材木ではなく、あえて見せるといった利用のされ方をされてきたことも特徴でしょう。

桂離宮や金閣寺、修学院離宮、大徳寺など日本における重要な神社仏閣にも利用されていた北山丸太だからこそ、現在でも高級住宅や重要な文化財などに活用されてきたのでしょう。

北山丸太の特徴

北山丸太と一口に言ってもその種類は豊富です。

北山タルキにはじまり、北山磨丸太や面皮丸太、人造絞丸太、さらに天然出絞丸太などその多様さも魅力と考えられています。

上記でもお伝えしたように、一般的な木材とは違った美しい見た目と緻密な木肌は北山丸太最大の特徴と言えるのではないでしょうか。

また、川端康成の作品「古都」にも北山杉林が登場することから、広く知られているところも特徴です。北山丸太が工芸品として優れているのは、それらを扱う技術者の高い技術力も関連します。

「枝うち」という技法によって太さが均一に整えられているほか、数年に一度、幹の成長を止めるために切り口と末口の太さの差を少なくする技法など、北山丸太の品質を維持する努力が続けられています。

一貫した育林技術が確立されていることが大きいと言われており、京都が誇る伝統工芸を守ろうという職人たちの心意気を感じることができるのではないでしょうか。

また、北山丸太は「京都市の伝統産業」に平成17年に認定されており、翌年には地域団体商標として「北山丸太」が登録されています。

現在では、公共建築物などでも北山丸太製品に触れる機会などが作られているなど、数多くの人たちに北山丸太の魅力を発信しようといった努力が、関係者の中で継続されています。

まとめ

京銘竹、京の色紙短冊和本帖、北山丸太といった伝統工芸は、京都が世界に誇るべき存在と言っても過言ではありません。

多種多様な文化の中心地として栄えてきた京都だからこそ、これら伝統工芸が発展していったことは間違いありません。

京都と共に生きてきた、そんな伝統工芸はほかにも数多く存在しています。

ぜひ、これら京都の伝統工芸を身近に感じられる体験などを積極的に行ってみてはいかがでしょうか。

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