提案型不動産業

西村直己/株式会社八清

古いものに新しい価値を創造する

京都で60年以上続く不動産業者でお父様から経営を引き継ぎ、代表取締役として活躍されている、西村直己さんにお話をうかがいました。

ーーでは早速ですが、現在のお仕事教えてください

西村 直己氏(以下、西村)私の会社は株式会社八清と申しまして、中古不動産の取り扱いを中心とした提案型の不動産業を行っています。特に今、主に京都伝統建築である京町家買い取りリノベーションして販売あるいは利活用(賃貸)提案するということを行っています。買い取りは年間5、60件ありそのうちの7割は昭和25年以前京町家が多いです。しかしながら、最近は、木造の古い一戸建てだけじゃなくて古ビル古いアパートなどつまり古いもの全てに価値を付ける方針で取り組んでいますまち再生を行いながら、お客様に対しては暮らしの提案や、不動産投資の提案も行い、資産形成面でも喜んでいただけるような話を今後考えていきたいと前向きに頑張ってます。

私は2005年から17年間この仕事をしており2021年の7月から代表取締役として仕事をしています。

最初の5年半は営業をして、その後2年半で建築設計を経験しました。総務や人事などバックオフィスも経験してきましたが前職ではシステムエンジニアだったこともあります。だからこそ、不動産建築、IT、ファイナンス、と様々なことがわかる人間にはなってるかなと思っています

ーーじゃあまあ今は代表としてこういったお仕事されていますが、実はエンジニアもやっておられたと。

西村 エンジニアといっても本当に触りだけです。大学の専攻が理工科系で光工学画像技術を専門としていたので精密機器メーカーに入りました。スキャナのドライバなどを開発するエンジニアでした。

ーー前職で学ぶことはやはり多かったのでしょうか

西村 そうですね。大きな会社の仕組みを体感できましたが、そこで上のポジションまで上っていこうとは思わなかったで、一度環境を変えエンジニアではない仕事をしてみたいなと思ったのが、八清に入ることになったきっかけです。

ーー実際に会社を運営してみて、イメージと違うところはありましたか?

西村 いきなり経営者になったわけではないのですが、最初は会社を運営していく上で多様な考え方をもつスタッフに「なぜやるのか」を意識付けすることが難しいと思う事が多かったのですが、自分なりに工夫や努力をしてコミュニケーションを多く取るようにしたり社員の個性に合わせた対応をしていくようにした結果、うまくできるようになった側面もあります。

ちろん経営をしていたら辛いこともありますが、全体を采配する仕事や人と接する仕事は凄くやりがいがあるし自分としてはイキイキできるなという感じはしています

ーー経営者という立場に対しては想像してたイメージと実際違いましたか?

西村 どうでしょう。とてつもなく難しいもだという風には思っていなかったので、最終的には引き継いで経営者になる思ってたのきなずれがあったという訳ではないですね。

ーーすんなり受け入れることができたのでしょうか

西村 人に恵まれたというのがありますね。家族も社員にも恵まれてますし、家族というと父と叔父が2人3脚で経営をしていた中で、私のキャリアの道筋を叔父が上手く示してくれました

例えば、営業だけをしているのではなく建築だったり、経理だったり、もっと色々な部門を見た方がいいという叔父のアドバイスもあって、色々と経験を積んで、結果として善いタイミングで専務の職に就くことができたのは、父、叔父、親族のサポートのお陰なので非常にありがたいと思っています。そして社員にも恵まれてます。それぞれに個性があ、才能豊かな社員が30人ほどいる楽しい職場です。イキイキと力を発揮してくれてて、いつも刺激をもらっています

ーーそれでは今の学生さんに対してこう思うことや自分がもし今学生だったらこうしたい、こうしてると思うことはありますか?

西村 最近接している大学生の方もいらっしゃるのですがやはりすごいなと思うところがたくさんあります。僕らの時よりもすごいなと感心することがむしろ多いですかね。

ーーそうですね。情報をしっかり仕入れているところなどでしょうか

西村 まず、そこですね。

ーー根本的な基礎能力というのは変わらないのかもしれないです、僕らの時代より補強されてる強さがありますよね

西村 それありますね。当たり前にできる環境情報というのがあるから判断の仕方も違うし、何に満たされ幸せになるといった価値観が我々の時代とはちょっと違うのかなという気がしています。物欲というよりどちらかというと社会貢献など精神的な欲求のほうが強いのかなと思うときがあります

どんどん自分で起業したいという考え方の人が多くて、すごいなと思います。学生時代に起業考えたことはなかった

ーー京都で働く魅力はどういうところにありますか?また、どういったところに着眼点をもっておくと京都面白さを感じられるでしょうか

西村 まずは京都に住んでみるこだと思いますよね。観光目線で一般的に想像する京都と、住んでわかる京都というのは違うと思います。他のどこかの都市と比べられた方がいいでしょうけど、京都に住んでて感じる魅力って本当にたくさんあると思いますよ。例えばコンパクトなまちで自然に近いろいろな文化が身近にあります。職人であったり、料理人であったり、すごい人が身近にたくさんおられたり。そういうコミュニティ部分でいうと、やっぱり大東京や首都圏大阪とちょっと違うのかなと思っていて、距離の近さやコミュニティの狭さ繋がりやすさになっていて魅力ではないかと思っています。才能溢れる人がたくさんおられますし、京都にはやはりまち自体に魅力あるし、自慢になるけど綺麗なまちやなあと思うときもあります。もちろんエリアごとの多様性も面白いと思います

なぜ京都は「住んでこそ良いところ」ともっと住民が答えられないのか、残念に思っています。観光都市というイメージが強すぎる気がしています

住宅が高すぎるというの問題だと言われております、確かに安くなる方がいいとは思いますが、そこは一朝一夕に解決しません。賃貸住宅で京都の暮らしを味わってほしいと思います。

ーー話を戻します、5年後、会社としてどうしていきたいか展望をお聞かせください。

西村 当社は売買が強い不動産会社ではあるので、そこはもっと伸ばしたいなと思ってます。京町家のリノベーションで新しい発想の軸が出てきてるのですが、もう少し扱うジャンルを広げていくことで色々な商品ブランディングをしたいと思っています他にはいろいろな不動産の活用法を提案できる良いですね。家であっても暮らし方や、家以外の用途を提案するなどしていきたいですね。別荘としての購入を希望される方いうのも多いです、そういう方が住みたいと思えるよう仕掛け、別荘を使わないときの2拠点居住という新しいムーブメントがあるので、そこに向けての貸し方なども作っていきたいなと模索しています。京都の不動産業者としての枠を超えていくというのも自分にとってチャレンジだと思っていて、八清でのビジネスモデルを基盤に京都の外で価値提供を行うことは野心としてありますね。

ーー最後に八清さんとはどういった会社だとお考えでしょうか

 

西村 八清は本当に面白い会社です。自分でいうのも変ですが、雰囲気が良くアイデアを生み出しやすい土壌のある会社だと思ってます。少し前までは不動産業者といえば、男性社会のイメージもありましたが、八清は全社員の6割近くが女性です。みんなでああだこうだ言いながらプロジェクトを推進しています。プロジェクト型で会社を運営しているので大層な稟議など、堅苦しいものはありません。思いたったらすぐに提案できて、新しいことに挑戦でき、かつ裁量もあります。例えば不動産でいうと物件を仕入れて企画した社員が設計施工販売まで全部やりきる!という流れができています。賃貸でいうとオーナー対応と賃貸募集、契約まで任せられていて、新しい企画物件を作ることも担うなど業務領域が広いです。大変ですマルチの面白さや視野の広さもあるから伝えられることも多くあるのでそういう人材がプロジェクト型で外部人材とも一緒に仕事をして革新的な面白いものを作る点においては八清という会社は日本一だとまでは自分では言えないですが他にはない面白い会社だなと思います

ーー少し前に人材も募集されてましたよね? 

西村 募集しているときはホームページやリクルーティングのサイトなどからも応募できます。現在は海外の顧客対応を行う企画販売担当と物件を購入いただいたオーナー様の対応をするグローバル担当者、そして受付窓口となる営業事務を募集しています。

ぜひ一緒に働きたい方はご応募下さい。

詳細情報

株式会社八清/西村直己(NAOKI NISHIMURA)

サイト・店舗URL:https://www.hachise.jp/

TEL 075-341-6321

所在地 京都市下京区東洞院通高辻上る高橋町619番地

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