ーー現在のおしごとを伺えますか
岩城友也氏(以下、岩城) 英国アンティーク家具の販売・レンタルを本業としてます。
あと和洋中問わず古美術品の買取や最近でしたら建築リフォームとかもやったりしてますね。
アンティーク家具のレンタル業から派生して、ホームステージングも最近お話をいただいたりしてやっています。
ーーあまり聞きなれない言葉なんですが、ホームステージングとは?
岩城 ホームステージングって、要するにお家をステージに見立てて飾り付けるディスプレイみたいなものですかね。
新築のオープンハウスや撮影時、お部屋に家具や小物があることで、その空間の付加価値は上がりますし、
レンタル家具サービスの一つとしてやってます。
空間コーディネート的な意味もあると思います。
で、気づいたら更にそこから派生して、今は建築業もさせていただくようになってきました。
ーーアンティーク家具ということは仕入れが必要ですよね。仕入れはイギリスまで?
岩城 親父のときにはイギリスに行ってましたけど、向こうでエージェントというか代行業者さんとのルートが出来たので、彼らにオークションや買付に行ってもらったりしてます。
商品資料はデータで送ってもらって日本から買付することが出来るので、経費的にも直接行くことはなくなりましたね。
ーーリモートの目利きも難しそうですね。
岩城 リモートでの目利きも現物を見ての目利きと同じく経験が物を言いますね。
向こうの買取業者さんの目利きも大事ですが、かなりわがままですけど、、、紹介された商品を全部買うわけじゃなくて、その中からこちらでめちゃくちゃ選んで買わせてもらってます。
少し面倒くさがられますけど(笑)
ーーアンティーク家具も色々ですが、その中でもなぜ英国に?
岩城 私で3代目ですし、元々家業として取り扱ってたのいうのが大きいです。
けど、個人的にも英国家具は好きですね。
イメージですけど、フランスの家具はちょっと女性っぽいし、アメリカの家具はサイズが大きい、北欧はなんとなく若い感じかなと。
まぁ、国は問わずに好きな家具は好きなんですが。
でも、そんな中でイギリスの家具ってサイズ的にも日本家屋に合うし、シュッとしてて丁度良いやん、て思ってます。
ーー英国アンティークは初代から?
岩城 初代は縫製業でした。
オーダーカーテンがメインの商品です。海外から生地を輸入したりもしてましたね。
そこから徐々に絨毯とか、重要文化財で使用するカーテンの復刻なんかもしてたみたいです。
二代目で縫製業だけじゃなく、建築やインテリア業もやりだして、それがアンティーク家具を取扱うきっかけになったようです。
ーーアンティーク家具の魅力ってなんですか?
岩城 現代家具もすごく格好いいとは思うんですけど、だからって3年後、今と同じく格好いいと感じれるかは分からないですよね。
同等の価値を残せるものって、結構少ないと思うんですよ。
勿論、中には何年後かにすごく価値が上がって、名作って呼ばれるものが出てくる確率はゼロではないと思いますが。
そんな中で、アンティークって100年以上経っても今なお格好いいと思わせてくれるし、少なからずニーズがある。
それだけデザインが優れてるってことかなぁと。
流行りすたりなく、その価値を提供し続けるっていうのはすごいなって。
それが魅力かなと思っています。