高校を卒業したら、ブライダル関係の仕事に携わりたいと思っている学生の方も多いのではないでしょうか?
ブライダルアドバイザーは、結婚式に関するアドバイスをする専門職です。
会社によっては、「ウエディングプランナー」「ブライダルプロデューサー」「ブライダルコンサルタント」と呼ばれることもありひとくくりにはできませんが、仕事の内容はほぼ同じといえます。
この記事では、ブライダルアドバイザーの仕事内容やなり方、学べる学校などについて紹介します。
記事を見て、ブライダルアドバイザーの仕事イメージづくりのお役に立てれば幸いです。
ブライダルアドバイザーの仕事
ブライダルアドバイザーは、ホテルや結婚式場、結婚式の総合プロデュースをする企業などに所属して仕事をします。
ブライダルアドバイザーの仕事内容は、具体的に3つです。
1つめは、結婚式の計画の相談や営業活動、2つめは結婚式までの準備、3つめは結婚式当日の作業になります。
①結婚式の相談・営業活動
ブライダルアドバイザーは、これから結婚式をしようと考えるお客様に、「結婚式の予算」「日程」「式を行なううえで外せないこと」などの相談を受けるのが仕事です。
また、自分の勤める結婚式場などに来たお客様に、披露宴をおすすめする営業活動などを行なう場合もあります。
②結婚式までの準備
式の日程が決まったら、結婚式までの準備です。
これから結婚するカップルに「どんな結婚式にしたいのか」を具体的にヒアリングしたり、プランの作成・手配をしたりします。
プランが決まったら、契約業務まで行なうのも仕事です。
③結婚式当日の作業
ブライダルアドバイザーは、結婚式当日が特に重要となります。
結婚式を迎えるカップルやご両親、会社の同僚や友人が心地よく過ごすことが必要だからです。
早く出社して、会場の様子のチェックからはじまり、「スタッフの人数確認」「テーブルの飾り付け」「式で飾るお花」「備品」などの確認を行ないます。
式がはじまる前には、新郎新婦が緊張しすぎないよう和やかな雰囲気を作るのも役目の一つです。
そして、式がはじまったら時間どおりに式が進行されているかを確認し、急な出来事があったときには臨機応変に対応することも必要とされます。
ブライダルアドバイザーのやりがいは、なんといっても結婚式を行なう新郎新婦、親族、その友人などに感謝してもらえることです。
自分がおすすめのプランで、充実した式を迎えられたときの充実感はひとしおといえます。
また、仕事を通してコミュニケーション能力や営業スキルがつくのも魅力です。
今後、キャリアアップしていくうえでも大きく役立つスキルとなるでしょう。
ブライダルアドバイザーに向いている人には、3つの特徴があります。
1つめは、サービス精神が旺盛な人です。
ブライダルアドバイザーは、これから結婚するカップルに心から満足できるプランを提供することに喜びを感じられる気持ちが大事だからです。
2つめは、ヒアリング力のある人になります。
お客様の意向をしっかりと聞き取って、結婚式当日に「こんなはずじゃなかった」といったプランを提供しないようにするためです。
そのことが所属するホテルや式場の売上にも影響してくるので、責任重大といえます。
3つめは、几帳面な人です。
やり直しがきかない結婚式では、1度のミスが取り返しのつかないことになります。
結婚式当日には、ささいなことにも神経を細やかにしておくことが必要です。
そのためのしっかりとした事前準備も必要になります。
ブライダルアドバイザーになるには?
ブライダルアドバイザーになるには、結婚式場などブライダル業界の就職試験を受ける必要があります。
試験は面接が中心です。
面接では、「ブライダルアドバイザーになりたい理由」「入社したらできること」「自分の強みや弱み」「今後のキャリアアップのイメージ」などを聞かれることが多いので、面接の前にしっかりと準備する必要があります。
ブライダルアドバイザーに役立つ資格を取得しておいたり、これから勉強予定だと話したりすれば、面接で大いにアピールすることができるでしょう。
また、面接官の質問の意図をくみ取って正確に答える姿勢も必要です。
必要な資格
ウエディングプランナーになるのに特別な資格はありませんが、持っておくとよい資格が2つあります。
1つ目は、ブライダルプランナー検定です。
ABC協会(全米ブライダルコンサルタント協会)の実施する認定試験となります。
試験は1級と2級の2種類で、受験資格が特にないので狙い目です。
試験内容はともにマークシート方式で、2級では日本の挙式の基礎知識や欧米の結婚式の流れなどの問題、1級ではコーディネート知識や打ち合わせなどのプランニングに関する問題が出されます。
受験料は2級が10,250円、1級は15,300円です。
実務担当者やホテルの一般業務で3年以上の経験があると、プロフェッショナル・ブライダルコンサルタントの資格も取得できます。
2つめは、ブライダルコーディネート技能検定です。
厚生労働省より指定試験機関として認められている、公益社団法人日本ブライダル文化振興協会(BIA)が行なう国家検定試験となります。
試験は1〜3級までの3種類です。
試験内容は、1級〜3級のいずれも50問の学科試験と実技試験からなります。
3級の実技試験では映像による業務内容の判断などの試験、2級ではお客様の要望を聞きとり初期相談としての適切な提案力を求める試験、1級ではお客さまからの相談内容を聞き取り対応策を提案しアドバイスする試験です。
受験料は、1級の学科試験は8,000円・実技試験は24,800円、2級の学科試験が6,000円・実技試験は19,800円、3級の学科試験は4,000円・実技試験は3,000円となっています。
受験資格ですが、3級は「これからブライダル関係の仕事に就こうとしている方」、2級が「ブライダル業界に3年以上就いている方」、1級は「7年以上ブライダル業界に就いている方」です。
専門的な学校・学科はあるの?
ブライダルアドバイザーになるためには、大学や短大、専門学校に行く方法があります。
大学ならば、コミュニケーション学科や観光ビジネス学科、短大ならばブライダルコースなど、専門学校ならホテル関連の専門学校です。
専門学校のなかには、実際の結婚式をプロデュースする半年間の実践授業、結婚式場とコラボレーションしてプランナーに必要なプレゼンテーション能力を学ぶ授業を行なうところもあります。
ブライダルアドバイザーの年収・給与・収入
ブライダルアドバイザーの年収は約360万円ほどとなります。
月収に直すと30万円です。
また、初任給は20万円〜25万円程度が相場です。
ブライダルアドバイザーは、ほかの業種の平均年収と比べて低い傾向にあります。
ただ、経験を積んでマネージャーや支配人などの管理職となることで、約40万円〜60万円ほど給与を上げることも可能なため頑張りがいはあります。
しかし、それだけでは満足な収入とはいえないので、規模が大きい会社に転職して、収入をあげる道を考えることも必要です。
そのほかにもフリーのブライダルアドバイザーとして、特定の企業案件の仕事を受けたり、自分のブランド力を高めて収入をあげる方法もあります。
SNSでの発信やYouTubeで地道にブライダル関係の情報を発信し続けることでファンが増えれば、収入アップのきっかけになるかもしれません。
ブライダルアドバイザーの社会のニーズ・将来性・まとめ
日本のブライダル市場は新型コロナウイルスの影響で、一時期落ち込んでいましたが、2021年には約1兆4,000億円、前年度比117.6%と回復してきました。
しかし、完全な回復とはいえない状況です。
ただ、結婚式はいつの時代も大切なイベントの一つなので、結婚式の専門家であるブライダルアドバイザーは、これからもなくなることがない職業といえます。
最近では、結婚式の形も変化しつつあります。
例えば、結婚式を少人数で行なったり、屋外やゲストハウス、飲食店などで行なったりするケースです。
これらの新しい結婚式の形に対応するためには、信頼できるブライダルアドバイザーが求められます。
もし人に感謝され、コミュニケーション能力や営業力が付くブライダルアドバイザーの仕事に興味があるならぜひ挑戦してみてください。
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